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古川柳男色事情走書    南 ツカサ

其の五十三:思わぬ勃起の事

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  男子の生理現象として「勃起する」ということがありますね。性的な刺激を受けた時、艶めいた想像をした時などはわかりやすいですが、そうしたきっかけがなくても、生殖機能が正常に作動するか身体が確認するための自然勃起もあるそうです(いわゆる朝立ちというヤツですね)。
  交接相手がいる男子にとっては、勃起はするべき時にして、気持ちのよいものですが、相手がいない男子の思いがけない勃起はなかなか大変なようで……。

睾丸を長く洗ってツイおやし

  身体を清潔に保つことは大切なことです。特に下半身は汚れやすいですから、丁寧に洗う必要がありますね。睾丸は柔らかい部位ですので、優しく扱う必要もあるでしょう。しかし、あまりに長く丁寧に洗っていたら、男根にもその刺激が伝わり、つい勃起してしまった(おやしてしまった)ようです。通常自慰を行う時は男根を刺激しますが、睾丸でも勃ってしまうのですね。
  さて、その勃起した男根の処理はどうしたのでしょうか。おそらく、しっかり射精して、また洗わないといけない羽目になったかと思われます。

萎えかけてすんで湯気にあがる所

  銭湯での一幕。銭湯には様々なお客が裸で出入りしますから、意識的に物色しなくても、好みのタイプの男子が入ってくることもあったでしょう。自分も裸、相手も裸。これが布団の中なら、一戦交えるところですが、銭湯はあくまでも公共の場所。口説くこともままならず、湯船の中で勃起しながら好みの男子の裸を見ているしかありません。男根を宥めるにも、湯船の中で自慰をするわけにはいかないですしね。なんとか理性で萎えさせたものの、長くお湯に浸かっていたのでのぼせてしまうところだった、という句です。勃起したまま湯船から出るのは恥ずかしいですものね。

色咄し大事なへのこぶちまける

  男子同士で艶話をしていたのでしょう。微に入り細に入り話すうちに、どんどん興奮して、ついに話だけで射精してしまったという句です。
  一度射精すると、精子が満タンになるには3日間ほどかかるそうです。交接の予定がないのであれば、射精したところで問題はありませんが、明日逢瀬の約束があるという男子であれば、無駄な発射ですね。俺の大事な精子を返してくれ!と言いたいことでしょう。

  勃起するということは健全な身体である証拠。時に恥ずかしい場面で勃ってしまうこともあるでしょうが、肝心な時にもしっかり勃たせて、色事を楽しんでください。

コラム「古川柳男色事情走書」著者プロフィール
南 ツカサ(みなみ・つかさ)  Twitter

古川柳愛好家。川柳雑誌「現代川柳」所属。

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